SIPropって何? †
世界的に問題となっているVoIP(SIP*1)相互接続問題を解決するミドルウェアである。
これにより、SIPが本来目指していたセッション層の汎用プロトコルとしての地位を取り戻すためのものであり、国内初(?)のSIPオープンソースプロジェクトである。
背景 †
開発予算や期間の都合により、下記のような制約を持った相互接続性の低いSIP-UAが、作成されている。
これにより、相互接続テストが世界的に問題となっている。
- 接続対象の網を制約する
- 接続対象のUAを制約する
- 自社のSIP-UAのみ
- キャリア指定のSIP-UAのみ
- 機能(サービス)を制約する
現在の解決策 †
- 下図のような仕様差を吸収するB2BUAを網間に設置する
- 各キャリアから、それぞれの網に特化したSIP-UAとして動作する
特長 †
- クライアントサイドで動作するB2BUAモジュール
- B2BUA*2の動作をモジュールにて定義可能なモデル
- 各UAや各網のSIPを、標準化されたSIPに変換する(標準化SIP(FlatSIP))
- モバイル端末向けの実装
利点 †
- 処理をクライアントに分散可能
- 世界的な関心事項となっているVoIP相互接続問題の解決
- 独自機能を追加可能
- 対向UA自動判別も可能なことにより、SIProp非対応端末も対応可能
- HTTP上のWebアプリのように、SIP上のコミュニケーションアプリの開発の容易化
- 今後、世界的に主流となるNGN*3やIMS*4、FMC*5への早期対応
目標 †
- SIP-UAやコミュニケーションアプリのセッション層として、デファクトスタンダードとなる。
これにより、すべてのノードとセッションを張ることが可能となり、シームレスな通信が可能となる。
- ライブラリとしてのデファクトスタンダード化
- コードとしてのリファレンス実装化
- 標準化SIP(FlatSIP)を策定し、Internet-Draftのexamplesとして提案する
- SIP-UAとの接続におけるベストプラクティス集
最大公約数的な「パターン化したSIP」と最小公倍数的な「SIP条件」を探し出すことを目標とする。
- Fromヘッダーにおける「user=phone」パラメータなどは、ないと動作しないUAとあると動作しないUAの矛盾したUAが存在する。
この場合、「パターン化したSIP」として、「user=phone」があるものとないものを用意し、「Request-URI」や「User-Agent」などの「SIP条件」により、どのパターンを使用するかを定めること。
SIProp/PJ体制 †
ライセンス †
名前の由来 †
- 読み:しっぷろっぷ
- 意味:SIP と Interop(Interoperability、相互接続性)の造語
- ロゴマーク: